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倶楽部報(2019年春号)

今なお活きる野球部での経験

正木 拓也(平成23年卒 慶應高 ミネベアミツミ株式会社勤務)

2019年04月12日

2011年卒、正木拓也と申します。この記事を書かせていただくにあたり、塾野球部で過ごした4年間を思い返した時、つくづく自分は恵まれていたなと感じました。

私達の代は当時早稲田の大スターであった斎藤佑樹選手(現北海道日本ハムファイターズ)と同期であり、入学前から卒業まで、東京六大学における近年では最も華々しいと言われる時代を過ごさせていただきました。そして、4年生の秋季リーグ戦では50年ぶりとなる慶應、早稲田の同率1位、そして優勝決定戦を行うこととなり、最後の最後まで贅沢な思いをさせていただいたと感じています。当時早稲田には斎藤選手以外にも大石達也選手(現埼玉西武ライオンズ)、福井優也選手(現東北楽天ゴールデンイーグルス)といった好選手が多くおり、スター選手が決して多くなかった塾野球部は世間的には悪役となることも多くありましたが、その早稲田を下し、2010年春季リーグで天皇杯を手にしたことは私のみならず塾野球部同期全員の誇りであると思いますし、常にリーグ戦の最終週に試合が組まれる慶應、早稲田に課せられた「リーグ戦の灯を最後まで燃やし続ける」という使命を果たせたのではないかと思います。

私は塾を卒業後、ミネベアミツミ株式会社という精密部品メーカーに入社し、現在は主に採用を担当しております。弊社は世界26カ国に114の拠点を持ち、私自身も2015年〜2018年の3年間、中国とカンボジアの2カ国に赴任しておりました。時期的に2020年卒の新卒採用活動が本格化しており、面接や座談会などを通して学生と話す機会が多くありますが、よく聞かれる質問として「学生時代の経験が仕事で活かされたことはあるか?」というものがあります。そんな時に私が答えるのは、塾野球部という様々なバックグラウンドをもつ人間が集まる中で、一つの目標に向かって努力する経験が活きたと答えます。

私が海外に駐在した際、中国人もカンボジア人も日本人とはそれぞれ全く異なる文化、考えを持っており、なかなか思いが伝わらないということが多くありました。そんな時に思い出したのは、一般入試組、浪人経験者、内部進学組、AO入試組と様々な経緯で入部したメンバーがいた塾野球部のことであり、一つの勝利に向かってお互いの考えを尊重し、議論し、各々が努力することで、勝利を収めた経験でした。部活動と仕事とではフィールドこそ違いますが、お互いの国の文化を尊重し、より良い製品を作るために議論し各々が努力するという面では何ら変わることがないということに気づいてからは、現地スタッフとの信頼関係を築くことができたのではないかと思います。

今後世の中が更にグローバル化していき、今まで以上に多様な人種、価値観を持つことが重要になってきておりますが、現役の塾野球部員には、他校とは異なるこの多様性を大事にしてもらい、野球における勝利だけでなく、大きく世の中に羽ばたく人材となって頂きたいと生意気ながら願っております。

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