倶楽部報
倶楽部報(2025年春号)
編集後記
浜本 太郎(平成10年卒 鎌倉高)
2025年04月11日
「DOMINATE 〜神宮に熱狂を〜」という力強いスローガンを掲げ、2025年の塾野球部が始動しました。本年は東京六大学野球連盟が創設100周年という節目を迎える記念すべき年。慶應義塾野球部にとっても、その伝統と誇りを次代へと繋ぐ大切な一年となります。
今号の三田倶楽部報も、春の訪れとともに、多くの方々のご寄稿、ご協力を賜り、充実した誌面となりました。
堀井監督、北倉助監督のご報告からは、冬のキャンプを通じて選手一人ひとりが成長を遂げ、春季リーグ戦に向けて着実に歩を進めている様子が伝わってまいりました。
選手たちが日々の練習において個々の課題に真摯に向き合い、全員野球の精神でチームをつくり上げていく姿には、まさに「慶應らしさ」が感じられます。
また、17年ぶりに投手主将としてチームを牽引する外丸主将の抱負には、責任感と覚悟、そして謙虚さがにじみ出ており、非常に頼もしく思われます。自らのプレーで背中を見せ、言葉で鼓舞し、部全体を統率していくその姿に、今後の活躍を大いに期待しております。
一方、今年度から本格始動したキャリア・デザイン・サポート・プロジェクトの報告には、競技だけでなく、学生一人ひとりの人生にも寄り添う三田倶楽部の姿勢が色濃く表れており、三田倶楽部のネットワークの厚みを改めて実感いたしました。人生100年時代において、野球部での経験がその後のキャリア形成にも大いに活かされるよう、今後の展開にも注目したいところです。
さらに、今号ではJICA海外協力隊としてガーナでの野球普及に尽力された小川尚人さんの寄稿もあり、塾野球部で培った経験が、国境を越えて人々の心を動かす力になっていることに感銘を受けました。野球を通じた国際貢献という新たなチャレンジに、誇らしさとともに深い敬意を表したいと思います。
そして、圧巻だったのは、水口政人さんによるマスターズ陸上への挑戦記。50歳を超えてなお、世界の舞台で結果を出す姿勢と継続力には、多くの読者が励まされたことでしょう。「練習は不可能を可能にす」——塾野球部の合宿所に掲げられたあの言葉が、人生を通じて力を持ち続けていることを、強く実感いたしました。
最後に、本号の制作にあたり、三田倶楽部の皆様の温かいご協力とご支援に心より御礼申し上げます。今後も三田倶楽部報が卒業生をつなぎ、塾野球部を支える絆の一助となるよう努めてまいります。