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倶楽部報(2025年春号)

いんたーNET「野球部で培った習慣」

水久保 佳幸(令和3年卒 慶應高 旭化成ホームズ株式会社)

2025年04月11日

令和3年卒の水久保佳幸です。4年時のチームには木澤(現ヤクルトスワローズ)をはじめプロ野球や社会人野球に進んだ同期や後輩は多く、秋のリーグ戦ではリーグ優勝目前ではあったものの逆転を許し、春秋ともに優勝することはできませんでした。しかし、後輩たちに優秀な選手が多く頼りきりではありましたが、風通しがよく全員の力を結集することができるチームであったと思います。今でもプロ野球や社会人野球で活躍する塾野球部OBの方の活躍を、球場やテレビで拝見させていただき刺激を頂いております。

さて、私の野球部時代は3年からメンバーに入れさせていただき主に守備固めや代走、またベンチでのムードメイクを主に役割としておりました。その野球部での生活の中で、塾野球部の目標である「リーグ優勝」「早稲田に勝つ」「日本一」にどのように貢献していくかを常に考え行動したことで、成長できたと感じているのでその経験をお伝えできたらと思います。

まず、入部当初は当時の4年生やリーグ戦メンバーのスピードやパワーに圧倒されたことを鮮明に覚えています。「レギュラーとして夢の神宮球場で慶早戦に出場する」と意気込んで入部しましたが、正直メンバー入りをとても遠くに感じてしまいました。しかし、塾野球部ではチーム目標に対してそれぞれの部員が自らの価値を見出し考え行動している環境が当たり前にあったので、主に下級生時代はメンバーに入れる実力は到底ありませんでしたが、自然と私もそのようなことを考えるようになりました。チームへの貢献の仕方は人それぞれで、バッティング班決めやノック、ティーバッティングのトスあげや球拾い等色々ありました。私は雰囲気作りや声を出すこと、またプレーでは守備が人よりも得意と感じていたので、午前中の一軍の練習では外野守備につき先輩方のバッティング練習をとにかく盛り上げることと同時に守備をアピールできるよう毎日のように取り組みました。

この取り組みを続けた結果徐々に監督にも覚えていただけるようになり、3年春の沖縄キャンプから一軍メンバーに帯同することができました。

メンバー入りをしてからもこの根本の考えは変えずに野球に取り組んでいきました。当時の外野メンバーには柳町さん(現ソフトバンクホークス)や渡部(現オリックスバッファローズ)、正木(現ソフトバンクホークス)や萩尾(現ジャイアンツ)等技術の高いメンバーが揃っていました。その中で、自分にしかできないチーム貢献があるか考えた時に、これまで取り組んできた守備や走塁のプレーはもちろんですが、「練習や試合に水久保がいると雰囲気が大きく変わり勝ちにつながる」という雰囲気を作ることは他のメンバーにはできないことだと考え、日々の練習から取り組んでいきました。プレーでは、当時の大久保監督から「ヒットとフォアボールは一緒で、打てないのであれば出塁することを極めたら同じ」と言われたことでとにかくファールを打ち続けて出塁することを地道に練習しました。このような、日々の積み重ねにより、ベンチに入り先輩方の日本一に貢献できていたかはわかりませんが日本一を経験できたことはとても嬉しく感じました。

4年時には春のリーグ戦前に手首を骨折してしまいメンバー入りをすることはできませんでした。その際にはボールボーイとしてベンチに入れさせていただきました。その経験の中で、メンバーとは違う視点で、同期が試合前練習から喉が枯れるほど声を出したり、日吉での一年生の練習を手伝ってから神宮球場に駆けつけたりという光景を自分の目で確認しました。頭ではわかっていましたがそれを実際に自分の目で確認し胸が熱くなりましたし、塾野球部の強さは目標である「リーグ優勝」「早稲田に勝つ」「日本一」にどのように貢献するかを常に考え行動する環境が当たり前にあること、そしてそれぞれの部員がそこにまっすぐに行動できることが強さだと改めて感じました。

現在はハウスメーカーで勤務し5年目となります。営業の仕事では、お客様に選ばれ続けないことには結果はついてこないと思います。その中で、塾野球部での上記経験が限りなく生きており、お客様に喜んでいただける自分にしかできないこととはどのようなことかを常に考え行動しています。その結果お客様に選ばれ続け会社にも貢献できたらという思いで、日々仕事に全力投球しております。

日々勉強の毎日ですが、塾野球部での目標に対して常に考えまっすぐに行動することが習慣になっていることは社会に出ても役立っていると感じます。

間もなく春シーズンが開幕いたしますが、「リーグ優勝」「早稲田に勝つ」「日本一」という目標に対して、皆様がご活躍されることを心より楽しみにしております。球春到来!応援しております。

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