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倶楽部報(2024年秋号)

新戦力が活躍、秋に期待つなぐ

蔭山  実(昭和61年卒 四條畷高)

2024年09月13日

春季リーグ戦は、主力選手が大きく入れ替わる中で、本間颯太朗主将(4年、慶應高)を中心に、エースの外丸東眞(3年、前橋育英高)、4番に抜擢された清原正吾内野手(4年、慶應高)が投打の軸となり、優勝争いを牽引した。最後は4連敗で優勝は逃したものの、初出場の下級生が相次いで好機で活躍し、秋季リーグ戦に期待をつないだ。

投手陣は、外丸が抑えも含めて9試合に登板し、3勝3敗、防御率2.17と踏ん張った。対立大一回戦では、ともに無得点で迎えた九回表に打線の援護でリードすると、相手の裏の攻撃を抑えて完封勝利。対法大二回戦では、1点リードの九回裏に登板し、無失点で勝利に導いた。二回戦は、渡辺和大(2年、高松商高)と竹内丈(2年、桐蔭学園)が3試合ずつ登板。渡辺は勝ち星こそなかったものの、中継ぎも含めて7試合で24回3分の2を投げ、防御率2.19と、外丸に次ぐ投球を見せた。中継ぎ陣では、小暮瞬哉(3年、小山台高)が厳しい場面での中継ぎで7試合に登板。対法大三回戦では同点の九回途中から延長十二回まで無失点と粘投、サヨナラ勝ちで初勝利を手にした。広池浩成(2年、慶応高)と、リーグ戦デビューとなった沖村要(2年、慶應高)も中継ぎで、それぞれ6試合と5試合に登板し、ともに初勝利を挙げた。

野手陣では、昨年の春季リーグ戦を経験した清原が大きく成長。開幕戦の対東大一回戦で「4番、一塁」で先発出場し、リーグ初打点を記録すると、その後も勝負強い打撃で打線を引っ張った。対立大一回戦では、九回に均衡を破る適時二塁打を放ち、外丸の完封勝利を導くと、対立大四回戦では、先制された直後に逆転打を放つなど、好機で長打力を発揮し、チームを盛り上げた。新戦力で目立ったのは、渡辺憩(1年、慶應高)。対法大三回戦で延長十二回に放った初打席代打サヨナラ本塁打は1年生としては東京六大学野球史上初の快挙となった。その後も対立大二回戦で九回に同点に追いつく二塁打を放つなど、規定打席数には達しなかったものの、13打数で7安打と、非凡なところを見せた。さらに、初打席で代打同点本塁打を放った二宮慎太朗(3年、慶應高)、初スタメンで先制打を放った真田壮之(3年、慶應高)、初安打で初打点を挙げ、守備でも活躍した林純司(1年、報徳学園)のほか、丸田湊斗(1年、慶應高)、小原大和(2年、花巻東高)、福井直睦(1年、慶應高)、今津慶介(2年、旭川東高)、吉田雄亮(2年、慶應高)らが期待のかかる場面で初安打を放つなど、結果を出した。

下級生はフレッシュトーナメントでも活躍し、昨秋に続く連覇で15度目の優勝を達成。堀井監督の下、コーチ陣の指導で着実に力を伸ばしている。4年生を中心に、さらに成長した新戦力も加わり、チーム一丸で、秋季リーグ戦での雪辱を期待したい。


攻守ともに勝負強さを見せた清原正吾内野手
攻守ともに勝負強さを見せた清原正吾内野手

9試合に登板し、チームを牽引した外丸東眞投手
9試合に登板し、チームを牽引した外丸東眞投手

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