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倶楽部報(2017年春号)
慶大OBとして必要とされること
鈴木 隆行(平成11年卒 浜松北高)
2017年04月13日
1999年春の大学卒業と同時に六大学の審判に任命されて以来、18年間36シーズンが過ぎました。歴史と伝統に裏付けられた誇り、任された責任感、慶應義塾大学の代表であるという強い気持ちを常に持ち、審判として野球に関わり、学生や指導者、関係者と接する中で、自分自身の人間としての成長に様々な影響を受けてきました。今回は、自分がこの経験の中で、OBである私達倶楽部員に必要とされているのではないか、と感じたことを述べたいと思います。紙面の関係もありますので2点述べさせて頂きます。
1点目は、私達倶楽部員は、「支える」立場にあるという意識を常に持たなければならないということです。「支える」とは脇役に徹することです。たとえ現場の指導者であっても技の優劣、勝敗だけではなく、もちろん勝利を目的として努力するその中で「広く社会に通じる人材の育成」を第一の目標とすること、そして現場の指導者に対する評価基準においても人材育成を含めた総合的な視点を持つこと、これが何より大切なことです。関わる立場が事務局や審判であっても「広く社会に通じる人材の育成」をするために脇役に徹すること、これこそが「支える」ことではないかと考えます。
2点目は、良い時も悪い時も「慶大野球部出身」であることを自覚することです。私達俗人は、おいしい話には飛びつくが面倒な話からは逃げるという傾向があります。あえて乱暴な言い方をしますが、実社会でも「慶大卒」というだけでおいしい思いをしている人が周囲からどれほど冷ややかに見られていることでしょうか…。野球界においても「慶大」の評価は高く、活動領域が広いほど「慶大」というブランド力を感じることになります。卒業後も野球に関わっている方ほどこのことを実感しているかもしれません。だからこそ、良い時も悪い時も「慶大野球部出身」でなければならず、このことが私達に課せられた使命だと感じています。
私も自分なりに、ではありますが、常に「慶大野球部出身」としての自覚を持ち、審判という立場で野球に関わって参りました。まだまだ不十分かもしれませんが、今年もさらなる成長を目指して全力で頑張りたいと思いますので、引き続き皆さまのご理解とご支援をお願い申し上げます。