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倶楽部報(2024年春号)

優勝報告会、優勝祝賀会を開催

蔭山  実(昭和61年卒 四條畷高)

2024年04月12日

令和5年度秋季リーグ戦と第53回記念明治神宮野球大会、秋季フレッシュトーナメント(新人戦)で3冠を達成した塾野球部の優勝報告会と優勝祝賀会が1月27日(土)、東京・品川のプリンスホテルで開かれた。秋季リーグ戦は25季ぶりの完全優勝(勝ち点5)で4季ぶり40回目の優勝、明治神宮野球大会で大学日本一は2年ぶり5回目、新人戦も2年ぶり14回目の優勝となった。さらに、リーグ戦で早稲田大にも勝利して慶早戦200勝を挙げ、「リーグ戦優勝」「日本一」「早稲田に勝つ」という野球部の目標を23年ぶりに達成した。この晴れの舞台に、伊藤公平塾長や三田体育会の奈蔵稔久会長ら慶應義塾、体育会、三田会の関係者のほか、部員父兄や三田倶楽部員ら総勢約650人が祝福に集った。

優勝報告会では、山本賢太氏(令和3年卒 慶應高)の司会の下、塾歌斉唱の後、三田倶楽部の後藤寿彦前会長が開会の挨拶を行い、伊藤塾長、加藤貴昭部長から挨拶をいただいた。来賓を代表して登壇した伊藤塾長は「秋は早慶一回戦に負けて、日曜日に勝って月曜日の最終戦で優勝しようと激励した。明治神宮大会決勝はヒットの少ない中で搾り取った勝利。本当に素晴らしいと思った」と述べた。

その後、歴代監督がそろって登壇し、それぞれに指導者や部員を称え、連覇に期待を寄せた。昭和47年に3連覇を達成した当時の大戸洋儀元監督(昭和40年卒、一戸高)は「夏は高校、秋は大学と、熱いシーズンを経験させていただいた。連覇をしていただきたい」。江藤省三元監督(昭和41年卒、中京大中京高)は「野球は進化している。科学的なことを選手が理解して身につけている。自分の能力をまだ知らない部員もいる。負けないという気持ちを持って練習してほしい」と語った。後藤会長も監督時代を振り返り、「科学的な分析を基にした理にかなった指導はできなかった。人間的な指導も太刀打ちできない」と現在の野球部を称えた。鬼嶋一司元監督(昭和53年卒、慶應高)は「魂のこもった野球で優勝を勝ち取った。さらに進化させ、神宮を超満員に埋めてくれるような六大学にしてもらいたい」と述べた。最後に、相場勤元監督(昭和62年卒、桐生高)は「独立自尊、一人一人が気概を持った4年生が集まってこその優勝だった。4年生は学んだことを胸に誇りを持って社会に出ていっていただきたい。3年生以下は、同じことを繰り返していては勝てない、そういうつもりで、常に優勝を争うチームをつくっていっていただきたい」と締めくくった。

福島敦彦元監督(昭和38年卒、報徳学園高)と大久保秀昭元監督(平成4年卒、桐蔭学園高)は欠席となったが、福島元監督から、「日本一に導いた堀井監督の手腕と采配は、学生時代、社会人野球時代を通じて学んだ人間力の賜物。これからもさらに慶應野球部を学生野球のよきリーダーとして導いていただきたい」とのメッセージが寄せられた。

元監督の激励を受けて堀井監督は「40回の優勝と早慶戦200勝。これは歴代監督、歴代三田倶楽部員、それを支えてくれた皆さんの力。部員が頑張ってくれて誇らしい気持ちになり、達成感にあふれた。そこから、世の中に前向きな気持ちが少しでも伝わればと思っている。学生たちと向き合い、次の世代にいいものを伝えていけるように頑張っていきたい」と語った。

第2部の優勝祝賀会では、冒頭、奈蔵会長が乾杯の音頭をとり、「野球部の快挙は塾生、塾員でよかったという気持ちを植え付けてくれたに違いない。野球部は言葉では説明できない塾風というものを植え付けるだけの力を持った団体。部員諸君の背負っているものは野球という形をとって全塾生、全塾員に大きな力を与えるものだということを自覚していただき、練習に精進し、試合で大活躍をしてほしい」と述べた。

歓談の間、「優勝への奇跡」が放映され、その後、堀井監督が壇上に上がった部員らを紹介。続いて、廣瀬隆太前主将ら選手のインタビュー、応援指導部による応援ステージで場内は盛り上がった。功労賞は廣瀬前主将に贈られた。その後、新チームを率いる本間颯太朗主将が「日本一の挑戦者」をスローガンに連覇への抱負を語った。最後に、深澤晶久会長が挨拶に立ち、野球部のさらなる活躍、三田倶楽部の新たな時代に向けて意欲を語り、盛会のうちに幕を閉じた。

野球部の近年の活躍は、練習試合を通じてメンタルを含めた体力の強化を図るだけでなく、部員それぞれが役割を自覚し、学生コーチやデータ解析と、プレー以外でもチームを支えてきたことが大きい。人材の育成につながる活動が野球での輝かしい戦績にもつながっている。そうした活動を深化させるには、三田倶楽部員がさまざまな分野で一層、支援に携わり、部員との距離を縮めていくことが必要となる。チームは「日本一の挑戦者」をスローガンに部員一人一人が自らの意志を持ち、目標に挑んでいる。三田倶楽部として幅広い世代でそれを支えていくことを願っている。

祝賀会の開催にあたっては多くの方々のご協力をいただいた。この場を借りて、心より御礼を申し上げたい。



報告会で挨拶する後藤寿彦前会長


優勝報告会で登壇し、紹介される歴代監督


優勝報告会で登壇した歴代監督


優勝報告会で挨拶する堀井哲也監督


優勝祝賀会で部員を紹介する堀井哲也監督


功労賞を受章した廣瀬隆太前主将


優勝祝賀会で挨拶する本間颯太朗主将


優勝祝賀会で挨拶する深澤晶久会長

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