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倶楽部報(2024年春号)

慶應義塾体育会野球部創部130周年記念事業 「室内練習場建替計画」完成のご報告

三田倶楽部副理事長 野球部130周年事業プロジェクトリーダー 松崎 和哉(昭和62年卒 慶應高)

2024年04月12日

慶應義塾体育会野球部創部130周年記念事業として計画致しました「室内練習場建替計画」につきまして、ご賛同の意を賜ってから紆余曲折を経て、去る本年4月10日に竣工の上引渡が完了したことをご報告させて頂きます。同日、塾管財部立会いのもと完成検査を無事合格し引渡を受けました。部員たちは早速当施設を利用し、来る春季リーグ戦に向けて急ピッチで調整に入っております。倶楽部員の皆様におかれましては、本事業の趣旨をご理解願えましたことを改めて御礼申し上げます。

本記念事業は、2018年に募金活動を開始いたしました。ところが募金活動がほぼ落ち着いた2020年春に経験のない「新型コロナ」の大流行により練習方法そのものについても見直さなければならない状況となりました。

「密」を避けるためには広いグランドを有効に利用することと考え、まずは夜間照明設置に動くことになりました。その後、六大学の中で最も施設が充実していないことを塾に訴えかける地道な努力によりようやく2022年度に室内練習場建替の了解を塾から得ることができました。

しかし、まだまだ苦難は続きます。コストでも広さでもなく、用途の問題です。慶應義塾では以前から問題になっているのですが、体育会下田地区は横浜市で「第1種低層住居専用地域」という用途に指定されており、大学施設を建設することが不可の地域なのです。既存物の老朽化による建替と主張しても聞いてくれないのです。そこで、塾管財部と協議の上「建築基準法48条」許可の取得を目指すことになります。塾においても過去に例がない手法であり、塾内部でも賛否両論ございましたが早期に計画を実現するにはこの手しかない、との判断に至り横浜市との協議に入って頂きました。計画の妥当性の説明、近隣住民との協議になる「公聴会」の実施、等様々な苦難を乗り越え、去る2023年12月にようやく横浜市より本事業建設の許可を取ることができました。その後は施工会社である「㈱もちひこ」の努力もあり、晴れて本年4月10日に完成を迎えることができたのです。

完成に至るまで、倶楽部員の方々はもちろんのこと、塾、管財部・体育会事務室の皆様等、様々な関係者の野球部に対する愛情によって実現できた一大プロジェクトであったことをご報告させて頂く次第です。

新しくなった室内練習場をベースに野球部員が益々成長することを願っております。



室内練習場の外観


室内練習場の出入り口


室内練習場の内部


室内練習場の内部


松崎和哉・副理事長

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