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倶楽部報(2018年秋号)

仙台より

小野寺 和也(平成22年卒 前橋高 仙台大学勤務)

2018年09月06日

私は今春から仙台大学で教員となり野球部のコーチを務めている。仙台大学野球部は仙台六大学野球連盟に所属しており、近年は東北福祉大学と優勝を争うようになってきた。まだまだ未熟な点は多いチームではあるが、活気ある選手達とともに充実した日々を過ごしている。

リーグ戦は東北福祉大学のグラウンドで行われ、観客は多くても200人程度だろうか。応援指導部がスタンドで指揮をとる大学も少ない。ベンチに入れなかった部員が応援団である。全国的にみれば大学野球においてはこのような環境が一般的なのだろう。東京六大学野球が特別なのだという事を、身をもって感じている。今春、仙台大学はリーグ戦第5週に東北福祉大学に連敗を喫し、優勝がなくなった。その先第8週に早慶戦があるわけでもない。どのような状況でも特別な試合ができた自分の学生時代とは大きく違う。このようにして私は、先輩方が築き、私も学生時代を過ごした東京六大学、慶應義塾、早慶戦の伝統の重みというものを思い知らされている。

コーチをしていると、悩む瞬間、後悔の瞬間に多々出会う。そんな時に私が塾野球部でお世話になり、現在も大学野球において指導をされているお二人の顔が浮かぶ。「林さんだったら今のは絶対に見逃さず指摘していたよな。」「菊地さんだったら何にフォーカスして伝えるかな。」と日々考え反省する。林先輩(現助監督H10年卒)、菊地先輩(中京大学コーチH16年卒)のお二方は私が学生時代にご指導いただき、現在でも大変お世話になっている。いつか神宮で挑戦させていただけるようになりたいと思う。

仙台の地でも塾野球部の先輩後輩の皆さまにご厚意を頂いている。塾野球部を通じた数々のご縁に感謝することも多い。塾野球部の活躍を楽しみにする、いちOBでありながら打倒慶應義塾を心に日々の生活を送るものは数少ないだろう。幸せなことであると感じている。ありがたい。ありがたい。

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