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倶楽部報(2017年春号)

大学院進学者から見た六大学野球連盟審判員

西山 勇毅(平成24年卒 慶應高)

2017年04月13日

西山 勇毅

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 後期博士課程の西山勇毅と申します。2012年に野球部を引退後、大学院進学と同時に、東京六大学野球連盟の審判員を2012年春シーズンから2016年秋シーズンまで5年間、担当させていただきました。大きな怪我や判定ミスも無く、審判員を勤め上げることができたのは、審判員の皆様のご指導をはじめ、多く方々の支えのおかげだと感じております。本当にありがとうございます。この場をお借りして、御礼申し上げます。

「大学院に行くなら、まだ学生で“暇”だし審判をやってみたらどうだ?」それが当時の監督と男子マネージャーから審判員について言われた言葉でした。しかし、大学院生は果たして本当に“暇”なのでしょうか、大学院とはどんなところでしょうか。また、六大学野球の審判員の魅力は何でしょうか。

私は「コンピューターサイエンス×スポーツ分野で、世界で戦う研究者になる」ために、大学院に進学しました。そこでまず初めに私が感じたのは、大学院・研究者の世界は学部までとは全く異なる世界で、「研究者としての実力が全て」のプロフェッショナルの世界だということです。また、その中で自身の目標を達成する為には、自分の名前で国際的な研究成果(論文)を出し続け、国際的なネットワークも広げる必要があります。これまで、様々な国の方と共同研究を行なってきましたが、私も含め、世界一の研究者を目指す大学院生は、24時間365日研究を行う、まさに研究漬けの生活をしています。

そんな中でも、私が審判員を続けた理由は、審判員の「瞬発的な判断力」の魅力だと思います。研究では「論理的の思考力」を元に論理的に問題を解決(「0から1」の発見には失敗も多く、長時間の孤独な作業)して行きますが、それに対して、六大学の審判員の場合は、日本の大学野球トップレベルの試合において絶対に間違ってはいけない判断を、0.1秒以内に、大観衆の前で決める「瞬発的な判断力」が求められます。私はいつもその判断の瞬間を「脳みその後ろ側に汗をかく瞬間」と表現していますが、予測・準備を完璧に行い、上手く判断ができた時の達成感は、他では味わうことができません。私自身は、海外の大学で研究を続けるため、2016年秋シーズンをもちまして審判員を引退させて頂きましたが、「脳みその後ろ側に汗をかいてみたい」や「日常生活に刺激が足りない」と思われている方々は是非、審判員に立候補して頂ければと思います。「究極の0.1秒」が皆様をお待ちしています。

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